谷水薬師堂

熊本県 あさぎり町 町有形文化財

谷水薬師堂
谷水薬師堂

白髪岳北麓にある薬師如来の御堂(薬師尊堂)。日本七薬師のひとつといわれている。戦国時代:人吉球磨中部に勢力を誇った上村氏の菩提寺。

応永32年(1425)、引尊上人が谷水山東圓寺を創建した際に建立した金堂がその始まりではないかといわれている。奈良時代・行基による開山説、桓武天皇勅願による六坊伽藍精舎の名残説もある。

弘治3年(1557)、相良氏による麓城(上村城)攻めで当時城内だった東圓寺は焼き討ちにあい、薬師堂のみが現在に残る。

明治30年の失火による火災で御堂は焼失し、2年後再興。焼けてしまった薬師如来像の中から見つかった小さな金銅の胎内仏が秘仏として今に伝わっている。

山門に立つ仁王像は、自分の病んでいる部分にぬれた紙つぶてを投げ当てると治癒するおまじないがある。